アロマトピア誌84号
ヴァイブロトーン(Vibro Tone)
フリーテーマアーティクル

アロマトピア誌84号
フリーテーマアーティクル

ヴァイブロトーンは、皮膚や身体の組織にサイクロイドヴァイブレーションの特別な波形を放つ装置(写真)で、3つのディメンション(垂直、水平、環状)によるマッサージ方法が、血液の循環、微小循環系、リンパ腺の流れを向上させ、繊維形成組織を柔らかにすることが立証されており、英国のNHS(NationalHealthService)では、病院で静脈潰瘍や、リンパ腺腫の治療に使用しています。
2002年には、オックスフォード病院のライアン教授(ProfessorRyan)が、組織の生存能カジャーナルで、また、オックスフォードにあるチャーチル病院のチェリー博士(Dr.Cherry)が、創傷介護ジャーナルで、サイクロイドヴァイブレーションがいかに血液の流れや微小循環系を向上させるのか、また、真皮、表皮の流体を変動させ、これがリンパ腺を刺激し滞った流体や老廃物を取り除く効果があることを発表しています。更に、医学王立協会による前進医学会議でも同様のことが発表されました。
その他、オーストラリアにあるアデレード大学のピラー博士(ProfessorPillaretal)は、64人のリンパ腺腫の患者に使用した結果、3週間後には、劇的に症状が良くなり、繊維形成組織が柔らかくなったことを、明らかにしました。ここ最近は、美容業界にも進出し、主にセリュライトの治療に使用されています。

サイクロイドヴァイブレーションは、硬い組織と軟らかい組織とを衝突させることにより、血管を膨張させ血行を向上させます。同時に、更に硬い組織と振動分子間の流体を分散させます。これにより、リンパ腺伝いに静止した流体、毒素、そして蛋白質をポンピングする手助けをします。その結果、酸素化した血液の循環を増進します。更に、これは毛細血管の浸透を増加させ、組織に新しい流体を送ることが可能になり、皮膚の健康状態を保つことが出来ます。サイクロイドヴァイブレーションは、硬くなった脂肪質を軟らかくするために導管を逆流させ、これによって刺激されたリンパ腺は、いくらかの蛋白質を取り除くことが出来るのです。
静脈の内径は、毛細血管の前部、後部の括約筋により制御されており、平滑筋を引き締めたり、リラックスさせたりします。交感神経により平滑筋が引き締められたとき静脈の圧力が増加します。その他、年齢を重ねること、ストレスや機能不全などが原因で静脈の流れを妨いでしまいます。
3つのディメンションを持つヴァイブレーションは、静脈の平滑筋をリラックスさせ、静脈の流れを向上し、毒素のある代謝産物、身体の老廃物を取り除きます。また、背圧を減少させることで静脈の循環を良くします。
小動脈も、静脈と同様、平滑筋によって血液の流れが制御されています。リラックスした平滑筋は、酸素化した血液の流れを向上させ、導管からセリュライト組織へと送ります。これにより、栄養分や酸素を送り、毒素のある代謝産物を中和させ脂肪細胞を正常化させます。そして、組織が温められ、流体の流れを更に手助けします。
リンパ腺は、本来それ自体が小さく波打つ状態であり、余分なリンパ流体を組織から吸い上げ、導管へと送り出します。サイクロイドヴァイブレーションは、繊細なリンパ腺の波打ち状態の手助けをし、ドレナージの増加、組織の圧力の低下を行います。
3つのディメンションによるマッサージは、繊維の物質的性質に働きかけ、ジェリーを優しくゆさぶるかの様に固体の組織を分解し、リンパ液へと再び融解します。このマッサージにより体温が上昇することから、血液の循環が向上し、不要な流体を取り除きます。また、サイクロイドヴァイブレーションにより組織が温められ、これにより流体も温まるので、組織が再び固体化することを避けることが出来ます。
脂肪は、我々の身体に必要な構成要素ですが、これが異常になり、不健康な状態となるとセリュライトを形成するのです。約20~25%の体脂肪が健康な状態だと言われています。脂肪も他の細胞と同様、良い血液の循環が健康な状態を保つ鍵となり、酸素や栄養素を必要とします。下記の通り、脂肪は、身体に様々な作用を起こします。
栄養価の高い酸素化した血液と貯蔵される脂肪は、動脈を通して脂肪細胞へ送られます。血液からの流体は、毛細血管に残され、脂肪細胞を浸し、酸素と栄養を細胞へと供給します。細胞からの老廃物やエネルギーとして使われた脂肪は、同じ血液からの流体によって収集され、循環へと戻されます。これは、リンバ液として知られ、身体にとってとても重要な働きです。様々な組織の圧力で流体の約90%は静脈へと送られ、残りの約10%は、リンパ系に結合するリンパ管へと送られます。身体の機能が健康な状態であれば、脂肪に送られる流体は、送り出される流体と同量であり、酸素や栄養が脂肪細胞に送られ、老廃物や使用済み流体が取り除かれるのです。脂肪が健康な状態を保つと、身体を温め、ビンク色で柔らかく、人の目にも留まるような成熟したシルエットをもつ滑らかなものとなります。脂肪が、異常で不健康な状態となるとセリュライトを引き起こします。
セリュライトは、皮下脂肪の障害で、これが傷ついた状態を言います。主な原因は、不十分な血液の供給、そして、リンパ液がその脂肪から完全にドレナージされないことにあります。細胞質に酸素や栄養素が不足し、毒素のある代謝産物が過多ある状態となります。その為、脂肪細胞の酸素や栄養素を奪い、代謝の妨害をします。脂肪細胞が病んでしまうと、脂肪リリースレセプターが失われてしまいます。
静脈、リンパ管、リンパ液は親密な関係にあり、それぞれが頼って機能しています。言い換えると、これらの1つでも小さな異常な変化を起こすと他も機能障害を起こしてしまうのです。そして、これは小動脈にも影響を起こします。
セリュライトの形成の第一原因は、静脈の緊張が高まることにあります。いわゆる、静脈内の圧力が増加してしまうことが原因なのです。これは自律神経系によって制御されており、日常のライフスタイルやストレスが最も関係しています。また、静脈の圧力が増加されることで、静脈の戻りが悪くなります。言い換えると、静脈内の圧力が上昇するということは、組織からの流体が静脈へと運ばれなくなるのです。身体の筋肉が脚からの静脈液を上手く戻せなくなると、静脈内に流体が停滞してしまいます。リンパ腺の働きは、組織の働きに関係しており、組織の圧力の増加、ストレス、過労、食物や環境から得る毒素、そして免疫複合体による妨害などが原因で障害を起こしてしまいます。
リンパ腺腫や静脈潰瘍の原因は、セリュライトの原因と相似点が挙げられます。
セリュライトは、リンパ腺のドレナージの不足による病気
セリュライトは、静脈のドレナージの不足による病気
セリュライトに毒素が蓄積した状態
リンパ液が蓄積され、繊維がセリュライト組織に横たわった状態
上記3種の病気の違いは、原因となるものの重度さの違いや病気の身体の場所が異なるのです。静脈潰瘍は、病理学上変えられた静脈で、下部の脚から瀉血した状態を言います。これは、潰瘍形成、壊死、そして感染を引き起こす恐れがあります。
リンパ腺腫は、上部または下部の四肢、身体にも生じるもので、病理学で、しばしば、突然のリンバ腺ドレナージシステムの機能不全によるものです。これは、潰瘍形成、かなり多量の流体鬱滞、壊死、感染を引き起こす恐れがあります。
セリュライトは、脂肪細胞が損傷したもので、他の2種とは異なり、病気が進行する危険はありませんが、基本的な原因は同じです。
ヴァイプロトーンは管の変化によって出来たセリュライトを逆転させるのです。毛細血管の透水性、流体の鬱滞、組織低酸素症、硬い脂肪細胞形成を減少させます。その結果、セリュライトの様相を改善するのです。ヴァイプロトーンは、非侵略的、痛みがなく、心地よいトリートメントです。
トリートメントを始める前と終わった後に、必ずグラス1杯のミネラルウォーターを飲むこと。クライアントには、綿素材のTシャツ、サポートタイツまたはスパッツを用意します。1回のトリートメントは、約30分間です。治療回数は、セリュライトの度合いによって異なり、状態の段階を第1期~第5期に区別し、第1と2期のクライアントには、週1回のトリートメントを8セッション、第3期のクライアントには、週1回のトリートメントを10セッション、第4と5期のクライアントには、週1~2回のトリートメントを10セッション、その後、2~4週間に1回のフォローアップトリートメントをお勧めします。
| 第1期 | セリュライトの状態が身体表面には、余り見られませんが、リンパ腺や静脈のドレナージが減退し始めています。じっくりと観察してみると、静脈の膨張が見られるかもしれません。組織の一部をつまんだり、押したりしてみると、痛みを感じ、細胞に流体や毒素が蓄積していることが分かります。おそらく、脚が重く感じられたり、疲れがあったり、痣が治りにくい症状があるでしょう。 |
| 第2期 | 流体や毒素が完全に取り除かれなくなり、組織に流体が停滞し始めます。おそらく、オレンジピールの状態が見られるでしょう。 |
| 第3期 | 組織に流体が停滞した状態が続くと、蛋白質の成分が溶解したものから、溶解していないものへと移り変わり、凝結状態となります。蛋白質繊維の凝結が続くと、目に見えるほどの高分子となり、小粒として触診できるようになります。手で触ってみると、軟らかい繊維は、ライスプディングのようで、硬い繊維は、米粒のような感があります。 |
| 第4期 | 繊維が、脂肪組織下で増殖し、真皮と下皮間にまで広がっています。繊維は硬く、よく発達しており、組織の構造が他と接着し、典型的なくぼみの状態を形成します。これは、マットレススキンとして知られ、目で見てすぐに分かります。 |
| 第5期 | 最後の段階で、これ以上悪化することはありません。繊維状の組織が構成され、導管を収縮させ、構成成分を妨げます。血液循環が悪化し、毛包が生えなくなり、皮膚が白く、毛の無い状態となります。塊りがありでこぼこの状態で、皮屑が温かかったり、冷たかったりする部分があり、静脈が膨張しており、白く光った無毛の皮膚の下に、うす黒い紫がかったものが現れています。シルエットは、粗く不規則な状態です。 |
Reference 1: Degrees of Cellulite
セリュライトは、身体の下部に形成する傾向にあり、段階によって症状が異なります。腕にセリュライトが形成されることがありますが、脚部と同様、5つの段階で区別されます(資料1)。
ヴァイブロトーンは、妊婦、ペースメーカーを使用している人、現在進行中の癌患者(特に、腸、膀胱、子宮、卵巣)、現在進行中の血栓症、重度の骨粗鬆症、皮膚描記症、接触性アレルギー、外傷のある人には適用できません。
人工関節の部分は、なでるように治療し、また、関節や皮膚に炎症がある場合はその場所は避けなくてはなりません。
癲癇の病歴がある人には、頭や顔の部分の周辺は避け、頭に柔らかい枕を置く必要があります。
ヴァイブロトーンの治療効果を上げるために、日常の食事のアドバイスをする必要があります。除去するもの:人工製品、人工甘味料、加工品、インスタント食品、水素添加した植物油(マーガリン、出来合いのケーキ、ペストリー、アイスクリーム)、甘味、香味料の入った炭酸飲料、ダイエット、低カロリー飲料、甘い菓子やガム減量するもの:小麦や小麦製品(パン、パスタ、小麦粉、ケーキ、ペストリー、ビスケット)、脂肪過多、特に動物性のもの(チーズ、卵、肉)。増量するもの:野菜(特に、ピーマン、人参、ブロッコリー、トマト、キャベツ類)。これらは、ビタミンやミネラルが豊富に含まれています。甘みの少ないフルーツ(特に、オレンジ、グレープフルーツ、ベリー、夏のフルーツ、キウイ)ぶどう、バナナやマンゴは果糖が多く含まれています。定期的に食べるもの:低カロリーの肉(鶏肉、七面鳥の肉、豚肉、脂肪の少ない部分の牛肉、猟鳥の肉)、缶詰を含む色々な魚、豆類(インゲン豆、グリーンピース、ヒラマメ、キノア、大豆食品、豆腐)、ヨーグルト、豆乳、オリーブオイル、有機栽培の種(ひまわりの種、亜麻仁、かぼちゃの種)、卵、牛乳やチーズはほどよく食べること。-日に最低1.5リットルのミネラルウォーター(炭酸の入っていない)は飲むように心がけること。紅茶、コーヒー、緑茶は少量なら良いが、砂糖や人工甘味料は避けること。少量のアルコール、出来れば赤ワインなら差し支えないでしょう。砂糖の入っていないホームメードのフルーツジュース、スムーティー、ミルクシェイク以外は避けること。
通常量の抗酸化剤ビタミンやミネラル(ビタミンA、C、E、亜鉛、セレン、マンガンを含む)、オメガ3オイル等を飲むのも効果的です。
我がクリニックでも、ロンドンにあるクリニックの中でいち早くヴァイプロトーンのトリートメントが取り入れられております。マニュアル·リンファティック·ドレナージュのマッサージを受けるクライアントが多い中、セリュライトの治療に関しては、ヴァイブレーションが余り好ましくないという方を除いては、効果の早いヴァイプロトーンをお勧めしています。施術をするセラビスト側には、少々問題があり、一日に2~3人までが限度のようです。ヴァイブレーションを起こす器具を30分間持ち続けるため、施術後にしばらく手が震えてしまい、ペンがもてないといった問題点があげられています。今後の改善策は出ているようですので、近い将来問題がなくなるかと思います。マニュアル·リンファティック·ドレナージュのマッサージと同様、リラックスできるトリートメントであると好評です。
